5月1日に母校である大城小学校のコミュニティスクールの活動の一環として校区内のマイクロツーリズムのガイドをしてきました。コミュニティ・スクールとは学校運営協議会制度といって文部科学省が推進する先生たちだけで学校を運営するのではなく、学校が地域住民と目標やビジョンを共有し、地域と一体になって子どもたちを育む「地域とともにある学校づくり」を推進する制度です。
大城小学校は島内でもいち早くこの制度を取り入れて学校作りを展開していました。というか、「準PTA」という枠があり、卒業生や地域の人々がPTA会員として会費を出し合い学校運営に携わってきた歴史がありました。現代にコミュニティスクールと名前を変えて機能し始めました。私も卒業生でありPTAとしてガイドを依頼されて快諾した次第です(笑)
ガイドの仕事として島のメジャーなところはたくさんの説明をしてきましたが大城校区限定のツアーということで、再度各集落の歴史などを再度学習しました!(笑)とてもいい機会になったと思います。普段何気なく通過しているところにもたくさんの人々を感心させられる知識や知恵が転がっていることに気付かされました。
ツアーの始まりは沖永良部島の人口推移や、島の大きさ、島の標高などを奄美群島の島々と比べて紹介しました。島内北部にある根折字では高床式倉庫の「高倉」にご案内。島内の稲作の話や高倉保存会の話、茅葺のカヤとススキの使い分けの話など子どもたちは階段と屋根裏スペースに興味津々w。島で9本柱は3箇所しかない貴重なものであるということなど知識を深めていただきました。玉城字では伝統芸能である「万寿主」の披露を公民館にて字の子どもたちがしてくれました。大城小学校では秋の大運動会で全校生徒での演目があるため新しく小学校に入った新入生や転入生は緊張感を持って見学できたのではないでしょうか?w
また、玉城字にはフバドーと言われる沖永良部がまだ琉球だった頃の王様の屋敷跡が存在し昔は城下町だったことを知ることができる史跡があります。お隣の内城校区とともに王様のお膝元であった時代に思いを馳せながら説明を聞いていただきました。続いて大城字は沖永良部島では数少ない地上を流れる川、石橋川のほとりを散策します。字の人々が植えた110本もの緋寒桜が川沿いに並んでいます。3年後には見事な花を咲かせてくれるようで3年後の風景を想像しながらみんなで散策しました。
皆川字はニャーグヌホーと呼ばれる石橋川の下流域を見学しました。島ではあまり見ることができない清流の風景がそこにはあります。初めて知った方も多く夏にぜひ川遊びに来たいと感想を話していました。ホー(川)の周りには昔ながらの棚田が残っており昔、稲作や田芋作りが行われていた風景が想像できます。最後は古里字の与和の浜見学。なんとツアー当日に最大級に大きなアオウミガメの産卵が行われた後がありました。参加者の皆さんも大興奮!こんなに大きいんですね!!と驚いていました。
あと、私が毎日行っているビーチクリーンの活動や行政との連携をしながら環境保全に取り組んでいることをわかりやすく説明しました。子どもたちが私もゴミ拾ったよ!と小さなゴミを手渡してくれました(笑)このような活動が10年先・20年先また私のように近くの大人の姿を見て続けていてくれたら嬉しく思います。ガイドの仕事や活動内容を地域の子どもに紹介できたことは本当にありがたい機会をいただいたと感謝しております。コロナ禍で出かけにくい世の中になっていますが身近なところを知るマイクロツーリズムを足がかりに新しいツーリズムの形がコロナとともに形成できれば持続可能な心豊かな観光が再形成できると信じています。「確かな未来は懐かしき過去にある。そして身近に実はヒントが転がっている」そんなことが実感できたツアーとなりました。ありがとうございました。
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